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ハオルチア葉片培養

ハオルチア(ハオルシア)の組織培養・・・・・の前に

植物組織培養とは、植物の組織(芽、葉、根など)の一部細胞組織を用いて、ある環境条件のもと

それらを増殖培養し植物体に再生成長させ利用するものである。

植物細胞は分化全能性(植物体を構成する様々な種類の細胞のいずれにも分化する潜在能力)を

を備えているため、環境条件さえ整えば理論的には植物のどの部位からでも、個体を再生することが

可能である。その環境条件を見つけ出すことが培養屋の日々の仕事であるといってもいい!

先日、日本人がノーベル賞を取ったとで話題のiPS細胞とは、植物細胞と違い高等動物細胞には無

い再分化能力を、数種の遺伝子を導入することにより分化能力を獲得した細胞である・・・のか?

そのiPS細胞が将来様々な条件で培養され再分化し皮膚や血管、臓器といったものに再生され

る可能性があるということらしい。

・・・・俺の仕事とちょっと似てる・・・ほんのちょっとだけ・・・・・

 

さて!本題 植物の分化全能性をふまえて ハオルチアの株から状態良好な葉を一枚採取し、表面滅菌を

した後、葉を適当な大きさに分割し培地へ置床する。それだけ! 文章で書けばたったそれだけ!

しかし、本当は迅速に且つ健全に増殖し再分化さるためにはどうすればよいか、置床する培地の栄養成分

や植物ホルモンの組成を検討し日々最適な培養環境を整えるために培養を繰り返し培地組成を確立

していくのです。

IMG_1191.jpg   

ハオルチア葉片培養を開始してから2ケ月ほどの様子

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葉の切断面よりカルス(脱分化状態細胞塊)増殖をはじめ、カルスが再分化し幼植物体の再生が起こった様子。

葉などの組織→脱分化→カルス→再分化→器官形成→植物体が一連の工程だが、その中に

多芽体形成や不定胚形成など植物の種類や状態により培養方法を変化させる。

ハオルチアの場合、カルス増殖と再分化を同時に行い、再分化し植物体となったものは、順次苗とし

て生産する手法をとっている。

上記写真の葉片培養用培地ではカルス誘導は出来るが健全で強い苗を作ることが出来ないため、

定植用の培地として別途用意したものに移植を行い、フラスコ苗として育苗を行っている。

                                 おわり